椿と龍が部屋に入ると、大きな瞳に涙を浮かべた翔真が椿の足に抱きついた。 「ママ・・・もう帰って来ないかと思った。僕が悪い子だから・・・」 椿は泣きながら、翔真を強く抱き締めた。 その温もりは、椿の心を癒やしてくれた。 「翔ちゃん・・・ごめんね・・・翔ちゃんは悪い子なんかじゃないよ。翔ちゃんを守ってあげられなくてごめんね・・・」 翔真は、背中に回した手で、椿のブラウスをぎゅっと握りしめながら言った。 「ママ・・・ごめんなさい。」