「園児を辞めさせることは致しかねます。そこはご理解下さい。」

かすみは健太を強く睨んでいる翔真にも、厳しい言葉を浴びせた。

「あなた、自分が悪いことしたくせに、どうしてそんなに偉そうな顔してんのよ。早く健太に謝りなさいよ。」

それでも翔真は、大きな声で叫んだ。

「僕は悪いことなんてしてない!健太が悪いんだ!」

かすみは呆れた顔でつぶやいた。

「この期に及んで、まだそんなこと言って。」

そして椿の顔を見て、冷笑した。

「本当にあなたの教育はなってないわね。これだからひとり親家庭の子供は嫌なのよ。きっと愛情が足りてないのね。ほんと、子供が可哀想。」