「…美和ちゃん?」 「…っいらっしゃいませ。お一人様でらっしゃいますか?」 「美和ちゃん、美和ちゃんだよね?」 私にそう呼びかけるこの人を、そう私は知っているー。 「哲平くん!このお客様をご案内して下さい。お客様、只今お席にご案内いたしますので。」 「熊谷くん!こっちよ。」 青木さんが声を掛ける。熊谷くんと呼ばれた彼は、ホット一つと言って青木さんのいる奥の席へと進んでいった。