数年後。
レイヴンは一人、小さな教会で子供たちに本を読んでいる。

「ねぇ、この“天使の女の子”は、本当にいたの?」
「……ああ。いたよ。俺の心の中に、今も」

空には、ひときわ輝く星があった。
それは、誰にも届かないけれど、
誰よりも温かく光る、ひとつの祈りだった。