で、冒頭の話し…
持ち込んで来てくれたのは代々この土地に住んでる一年生の恩田《おんだ》美夜《みや》さん
この子は入学したての頃はうちのサークルの見学に来たりして仲間になってくれるのかと期待してたんだけど、結局『放送研究会』に入っちゃった子だった
不思議な雰囲気の持ち主で 是非ともうちへ!と思ってはいたけど、現実そんな甘くはなかった
まあそもそもうちのサークルに理解ある人は稀有な存在であったろう
「なになに? 美夜ちゃん どんな情報持ってきてくれたの??」
美夜ちゃんとテーブルを挟んで向かい合わせに座る
深鈴は腕を組みながら立ってわたしたちの話しを聞いている
食い気味のわたしと冷静な深鈴と言った構図だった 実際のところ考えるより行動に出ちゃうわたしと、いつも冷静に考えて行動している深鈴との二人の立ち位置を明確に示しているかのようだった



