ミステリーサークルって言っても あのミステリーサークルじゃない



…ジャリ、ジャリ、カチャ、カチャ、…

足音も無数の破片を踏んで賑やかになる

「見事なまでにやられてるなぁ さすが有名な廃墟って感じだな」

衆《しゅう》が周りを見ながら感心した声を出す
そういや以前来た時、衆は居なかったんだ…
初めてここを見て怖くないってのはよっぽど鈍感かお昼間ゆえの明るさからだろうなって感じた
夜、真っ暗だったら…と想像するだけでゾッとする

衆に先頭を歩かせながら奥へ奥へと進む
なぜ奥かって言うと美夜ちゃんが『奥へ』って言ってたから

途中にあるいくつかの部屋の中を軽く伺いながら進む

部屋と言う部屋は全て扉が開いていた