For Myself

「喘鳴は昨日よりはだいぶ良くなっている。でも、発作は出やすくなっているから少しでも違和感があったらナースコールするように。



酸素してるからだいぶ息苦しさもないだろう?さっき、他の先生と検査の結果見て話し合って胃カメラが終わったら輸血をすることにまとまった。



貧血が改善されないと息も上がりやすくなるからな。その間はゆっくりしていて欲しい。もうそろそろ看護師が検査の迎えに来るから、御手洗とかはその時に済ませてから検査室に来てな。」



一通りの診察が終わったので、少し気になっていた机の上の参考書を見た。かなり高レベルな参考書であるがノートを見た感じ解けているようで驚く。



まあ、〇〇高校に通っているってことはかなり頭がいいのはわかっていたがその中でもトップレベルだろう。まだ2年生になったばかりというのに解いているのは大学入試レベルなのだからすごい。



「ちょっとパラパラ見てみますか?分からない問題もあって、昨日の放課後先生に聞く予定だった問題を早めに解決したいんです。」



ぶっちゃけ、もう勉強なんて何年も前の話だから解けるかは分からないが、最悪てきとうな若い医師を捕まえればいいだろうと思い笑いながら答える。



「時間がある時になるが勉強見てあげるよ。もう何年も前のことだから分からなかったらすまないが、腐っても医学部入学はしたからな。」



その言葉を最後に部屋から出ていく。彼女も少し笑っていたのは気のせいか分からないが、とりあえず今日は忙しくなるので早めに仕事を進める。