For Myself

「おお、これは素晴らしく酷い結果だねぇ。」



ハハハと笑う医局長に呆れる。実際、酷すぎて言葉が出ない。なぜこんなにも酷い状態で普通に生活をしていたのか疑問にすら感じる。



「重度な喘息で間違えないですね。今までも息苦しさや発作的なものはあったとおもいますが、今のところそのような症状があったという発言はありません。」



「あとは、あっ、血液検査の結果来ました!」



「低栄養と貧血がとくに顕著ですね。看護師に聞いてもらったんですが月経も止まっているらしいです。」



「その原因が何かが問題ですね。」



「そこは信頼を築きつつ、ご家族などのお話を聞きながら観察しないとかな。」



「栄養状態はなるべく早く改善したいですね。低体温や徐脈も見られていて、このままだと生命活動すら危うくなりますから。



貧血も早めに改善しないといけませんね。食事を取れてないことが原因でしょうけど、換気も十分におこないですし、喘息に加え貧血ですとより重症になりますからね。」



「今回はさすがに入院ですよね。ベッドは確保してあるのでいつでも大丈夫です。あとは、親御さんと本人に今の状態を説明するしかないですね。」



「そうだな。とりあえず、親御さん来るまで1本だけ栄養状態を補填する点滴入れることにするよ。」



だいたいの治療方針などが決まって点滴のオーダーを入れた。