For Myself

教室に入るとみんなはワイワイと騒いでいた。でも、私が入ると一瞬静まり返る。



「渚ちゃん大丈夫？」
「まじでびっくりした！連れていかれるの見た時。」
「ホントだよー」



保健室の先生は、担任の先生の元へ話に言ってしまったし、女の子達に囲まれてなんて言うか困っていたら、後ろから声が聞こえた。



「渚？どうした？大丈夫か？」



瑠生の声だった。後ろを振り返り瑠生の顔を見たら、何故か涙が出てきてしまって、慌てた様子で瑠生が駆け寄る。



「どうした？渚。落ち着け…な？」



落ち着かせるためか、それとも涙を見られないように瑠生は私をハグしてきた。



「瑠生…体調悪くなっちゃったからね…このまま帰ることになったの。」



「そっか、最近、疲れてそうだったしな。無理はすんなよ。荷物、俺がまとめてやるから一旦座っておけ。」



そう言って頭をよしよしした後にすぐ近くの椅子に私を座らせて、その後人払いをして荷物をまとめてくれる。



私、制服に着替えてない。ジャージのまま恥ずかしいなぁ。と思っていたら荷物がまとめられたらしく、瑠生がまた寄ってきた。



「はい。おまたせ。先生も話終わったぽいし荷物下まで下ろしてやるからさ。はい。」



そう言って荷物のない方の手で私の手を引っ張り立たせてくれた。ゆっくりと立たせてくれたおかげで目眩や立ちくらみもない。



「瑠生ありがと。みんなに心配させてごめんねって伝えて欲しい。」



そういうともちろんと笑顔で答えてくれた。