「……ああ、やはり普通の子はこんなこといやじゃよな…」

そういってカミサマはうつむいた

私はカミサマを慰めながら、ずっと気になっていた質問をした

「…あの、私たちって名前とか、コードネームとかあるんですか…?」

前世での名前になるのか、それとも囚人みたいに、番号で呼ばれるのか

信じがたい悪魔になった時から、ずっと気になっていたコト

恐る恐るそう聞いてみると、カミサマは茶色の「禁」と太字で書かれたノートを取り出して言った

「君の名前は…りり、となっているね、……そしてあの男の子はとあ、だそうだよ」

りり……

私の前世での名前は莉羅《りら》だったから、ちょっと似てる気がする

なんかちょっとうれしいな…

そして私の頭の中には、もう一つの疑問がわき出てきていた

「…神様が名前を、付けるのではないんですか?」

カミサマがみんなの名前を決めるのは大変だし、

ましてやその場で決めるなんて、難しすぎる気がする

私がそう聞くと、神様は不思議そうにこういった

「わたしも知らないのだが、あの世から回収してきた魂にネームタグが付いているそうだ、見習いになれそうな子は…」

少し含みのある言い方をして、神様は「忙しい」と言って出て行った

私も後を追うようにして出て行くと、信じられない光景が広がっていた