「ハァ、ハァっ……フーっ、ハァっ……」


出てきた汗をぬぐって我に返り、周りを見渡すと…


「悪魔」と記されている看板あたりは黒と赤で統一されていて、


「天使」書かれている看板あたりは白や水色でまとめられていることに気づいた


さっきまでは情報量が多すぎて混乱中だったから、回り見渡す暇なかったしなぁ……


そんなことを考えているうちに、周りが一気に騒がしくなってきた


「ねーねぇ、きょうのしゅくだいってなんだったっけぇ?」


「えぇっ?もぉ忘れたのぉっ?」


「そーゆぅあんたも忘れてるでしょぉ?きょうは一人、人間界の人おたすけるんだよぉっ?」


天使コーナー?には大きな家みたいな場所があり、そこから天使の輪を身に着けた子供が続々出てきていた


その人混に交じって、1人の男の子が羽を広げて私に突進してきた


「わわっ⁉」


ぺしゃりと転んだ時、目の前に息を切らした、


「案内人」と書かれた名札を付けた女性が立っていた


その女性はぶつかってそのまま逃げようとしていた男の子の服の裾をつかんだ


「げっ、案内人の人じゃん」


「逃げようとしたって逃がさないわよ、ほらあなたもついてきなさい、速く!!!!」


そう言って女の人は、私の腕をつかんで無理やり歩かせた


そして悪魔コーナーと天使コーナーの境目にある、さっき私がいた教会に引きずり込んだ


その道中も女の人はグチグチと、


「この不良たちが…なんでカミサマもこんな人たちを見習いにしたのかしらね」


「私の仕事増えるじゃないの、どうしてくれんのよ」


「カミサマに口答えしたら、どうなるかわかってるんでしょうね」


と、何か不満をこぼしていた