スクールバックを無造作に持ち、いつもと同じ通学路を歩いていた
その時が俺の、最後の日だった
背後からの、視線や嫌な雰囲気に気づかなかった俺
喧嘩を申し込まれる瞬間特有の、静かな冷たい雰囲気
その気配を感じ取ったときには、もう遅かった
ガッ―
頭に、ものすごい衝撃が走った
それと同時に、俺はとっさに後ろを向いた
そこには昨日殴りかかってきて、返り討ちにしておいたはずの男の姿があった
「ッ、なんで、死なねぇんだよ、コイツッ…」
バケモノを見るような目でこちらを見た男は情けなく、俺の頭から流れ出る血を見て一目散に逃げていった
そして俺は出す気なかった弱音を、吐かなくてはいけないほどの痛みに襲われた
「っ、これ、本気でヤバぃかもな……」
男が逃げていったのを確認してからも頭からの出血は途絶えそうになかった
道行く大人たちが次々と通報していくが、俺はそんなのを目にとめる気力さえもなかった
さっき殴りかかってきたのはいじられた形跡丸出しの金属バットだし、打ち所が打ちどころだったら死ぬよな…
あ、意識が持たなそ、ぅ―
ここで、俺の意識は完全に途絶えた
--------------
次に目が覚めたとき、頭の激痛が消えていて、体全体が軽かった
それと一緒に感じ取ったのは、あの空気よりも嫌な、冷たい空気が流れていたこと
周りを見渡した瞬間、俺は瞬時に理解した
ここはこの世じゃない、と―――
その時が俺の、最後の日だった
背後からの、視線や嫌な雰囲気に気づかなかった俺
喧嘩を申し込まれる瞬間特有の、静かな冷たい雰囲気
その気配を感じ取ったときには、もう遅かった
ガッ―
頭に、ものすごい衝撃が走った
それと同時に、俺はとっさに後ろを向いた
そこには昨日殴りかかってきて、返り討ちにしておいたはずの男の姿があった
「ッ、なんで、死なねぇんだよ、コイツッ…」
バケモノを見るような目でこちらを見た男は情けなく、俺の頭から流れ出る血を見て一目散に逃げていった
そして俺は出す気なかった弱音を、吐かなくてはいけないほどの痛みに襲われた
「っ、これ、本気でヤバぃかもな……」
男が逃げていったのを確認してからも頭からの出血は途絶えそうになかった
道行く大人たちが次々と通報していくが、俺はそんなのを目にとめる気力さえもなかった
さっき殴りかかってきたのはいじられた形跡丸出しの金属バットだし、打ち所が打ちどころだったら死ぬよな…
あ、意識が持たなそ、ぅ―
ここで、俺の意識は完全に途絶えた
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次に目が覚めたとき、頭の激痛が消えていて、体全体が軽かった
それと一緒に感じ取ったのは、あの空気よりも嫌な、冷たい空気が流れていたこと
周りを見渡した瞬間、俺は瞬時に理解した
ここはこの世じゃない、と―――
