ステラクリマの匣庭ー貴方が読むまで、終わらない物語ー



彼女が初めて、星の名を口にした夜。
僕は、ただ黙って見つめていた。

まだ声も形も持たない、無力なかけらだったから。

けれど――あのとき、すでに始まっていたんだ。
彼女の運命も、僕の願いも。