今わたしの身体に出ている症状は、全身の痛み、倦怠感、目眩、頭痛など様々だ。

最初に身体に異変が出たのは三年前。

右手が腫れ、指先から肩に掛けての関節痛が酷く、パソコンが打てないほどで仕事にならず、リウマチを疑いすぐに整形外科に受診したが、「何も問題ない。」と言われた。

それから「膠原病専門の病院に行ってみたら?」と医師からアドバイスをもらい、次は膠原病専門のクリニックに受診したが、それでも血液検査でもエコー検査でも「問題ないね。」と言われ、原因は分からなかった。

そのあと、酷い肩凝りに関節痛や強張りから指が曲がらなくなり、高熱が出た時のような倦怠感も出てきて仕事を休みがちになったが、目に見えない症状ばかりの為、周りからの理解は得られず、わたしは孤立していった。

その後も症状は増え続け、刺されているような膝の痛みやバットで殴られているかのような頭痛、倒れ込んでしまうほどの目眩も出てきて、色んな病院を受診し続けたが、それでも言われるのは決まって「異常なし」だった。

わたしは今日もいつもと変わらぬ検査結果のあとで、憂鬱な気分のままバス停で並びながらバスを待っていた。

すると、いつものバットで殴られているような痛みが右側の後頭部を襲い、それから右腕の痺れ、右脚全体に締め付けられるような激しい痛みでわたしは立って居られなくなり、その場に倒れ込んでしまった。

わたしが痛みに表情を歪めながら地面に倒れ込むと、バス停に並んでいた周りの人たちはざわつき始める。

痛みで呼吸が乱れ、「うぅっ、、、」と声が漏れてしまい、痛みから藻掻いていると、、、

「大丈夫ですか?!」

いち早くそう話し掛けてくれたのは、同世代くらいの無造作に散る茶色い髪の毛に眼鏡をかけた男性だった。