その夜、私はワインをお土産に、美玲のマンションを訪れた。
彼女は、輸入食料品店で買ったピザとおつまみを用意して、こんがりと焼き直したピザを取り分けてくれた。
グラスを合わせてひと口飲んだあと、私は、どう切り出すべきか迷いながらも口を開いた。
「それでね、美玲、相談っていうのが……」
かいつまんで状況を説明すると、美玲はおつまみのクラッカーを口に運ぶ手を止め、フリーズした。
「……嘘でしょ。あの氷の王子と?」
「氷の王子」──それは、結城さんの社内ファンたちのあいだでの呼び名らしい。妙に納得できてしまうのが、ちょっと悔しい。
「え、全然そんなそぶりなかったじゃん。いつの間に、そんな関係に?」
彼女は、輸入食料品店で買ったピザとおつまみを用意して、こんがりと焼き直したピザを取り分けてくれた。
グラスを合わせてひと口飲んだあと、私は、どう切り出すべきか迷いながらも口を開いた。
「それでね、美玲、相談っていうのが……」
かいつまんで状況を説明すると、美玲はおつまみのクラッカーを口に運ぶ手を止め、フリーズした。
「……嘘でしょ。あの氷の王子と?」
「氷の王子」──それは、結城さんの社内ファンたちのあいだでの呼び名らしい。妙に納得できてしまうのが、ちょっと悔しい。
「え、全然そんなそぶりなかったじゃん。いつの間に、そんな関係に?」
