教室に着いた。

もうほとんどの人が
席に着いている。

教室は静かだ。

教室に入ったら
丸いメガネをかけた
男の先生が
小さい声で
しゃべりかけてきた。
先生:「名前は?」

沙:「田中です。」

あたしも小さい声で
名前を言った。

そしたら先生は
名簿をまじまじと
見た。

あたしの名前を
探しているみたい。

先生:「あぁ。
田中さんはあそこの
席ねー。あそこに
座ってー。」

先生が指差したのは
窓側の席だった。

沙:「わかりました。」

あたしは指定された
窓側の席に座った。

そしたらあたしの
左隣の席にさっき
正面衝突した
男の子がいた。

沙:(うわ…最悪。
同じクラスなんて…。
しかも隣?!
息できないよ…。)

隣の男の子は
私に気づいて
不機嫌そうな
態度をとってくる。

沙:(ほんと
最悪だあ。)