「みぃちゃん……だから勉強教えるって言ったのに……」
風邪が治り、しばらく新から距離を取りたいと思った未桜は、1人でテスト勉強を頑張った結果、見事に赤点をゲットした。
もちろん、教科は数学だ。
「1学期の中間テストが一番簡単なのに……次のテストもっとひどいんじゃない?」
新からの視線が痛い。
「なんとかなるかな~って」
「なんとかって……なんとかなった試しある?」
「ない!」
「自信もって答えられても困るんだけど」
新は深いため息をつき、未桜の目の前にテスト用紙を突き出す。
「あはははは……」
担任の柳から新は頼まれ、数学を教えることになった。
