小さいころからずっと好き

目を輝かせている私の表情を見た新は嬉しそうに笑う。



「そう!みぃちゃんが好きなイチゴのケーキ!早く行こ!」



そして手を……。


ふと目が覚める。
寝てからあっという間に時間が過ぎたみたいで、部屋は薄暗くなっていた。



「夢?」



体を起こし、違和感がある方向に目を向ける。



「新……?」



何故か手を握っている。
それに重い。



「ん……みぃちゃん?」



新は私が起きたのに気づき、ベッドに預けていた上半身を起こす。



「~~っ、体痛い」



大きくあくびをし、目をこすって私を心配そうに新は見る。



「体調大丈夫?制服のままだから着替えたほうがいいと思うよ」



寝起きのせいなのか、ふわふわした口調で話している新がかわいいと思った。