小さいころからずっと好き

案の定、みぃちゃんは自分から手を放してくる様子はなく、『離して』と要求してきた。


自分でも意地悪している自覚はあった。
ただ、今までの幼馴染としての関係では見ることができない表情や行動が面白くて楽しかった。


満足げな僕の表情に腹が立ったのか、みぃちゃんに爪を立てられた。


痛かった……。


みぃちゃんの爪が食い込んだせいで、数時間ぐらい跡が消えなかった。
馬鹿力と思いつつ、意識してくれた証拠なのだと思うことにした。


この日は朝と委員長同士の集まり以外では会話しなかった。


いつも通りを装っているつもりだろうけど、何回かみぃちゃんは髪を触り、ぎゅっとする仕草をしていた。


目が合うとそらされてしまうが、今までとはほんの少し違う気がした。