小さいころからずっと好き

「やっぱり、委員長も久世?副委員長だし、一緒に何か作業すること多いじゃん」


「そんなに興味ある?」


「興味あるに決まってんじゃん!委員長は謎だし!」



きらきらした目でこちらに期待のまなざしを何人か送ってくる。


この質問に答えたら、ほかの人にも知られて噂になってしまう気がした。


無視し、寝ようとすると布団をはぎ取られそうになる。



「ちょっ……!」


「どの女子がタイプなのか聞くまで寝かせませーん」



こいつら……。


溜息を吐きながら足にへばりつく手を引きはがし、『絶対に教えない』とだけ答えて僕は部屋を出た。


『逃げた』と聞こえたが、好きな女子のタイプ答える時間あるぐらいなら本命にアプローチしようと思った。


誰かに先を越されるのはもういやだから。