小さいころからずっと好き

ブーブー言っているなつみの後ろから永井が顔を出す。



「好きなやついるの?久世」


「いませんー」



なんで悩んでるだけで全部、恋愛につなげようとするのかな~。



「でも、昨日部屋に戻ってくるの遅かったじゃん」



こういう時だけ勘が働くなつみはすごいと思う。


テストのヤマをはるのに向いていれば、テスト勉強も楽になるだろうに。



「西島と一緒に戻ったんじゃねーの?もしかして誰かに告白された!?」



永井の声が大きすぎて、周りから注目される。


告白……。



「……」


「っておい!久世!?黙るなよ!なぁ!」


「ドンマイ永井」


「はぁ!?なんでだよ!まだ決まってねーよ」



なつみと永井が何か騒いでるみたいだが、私は今それどころではない。