小さいころからずっと好き

新から逃げるように、私は急いでなつみたちがいる部屋に戻った。



*・*・*・*・*



勉強から解放され、バスの中は行のバスより活気に満ち溢れていた。


帰りのバスは新と離れ、なつみと一緒に座っていた。


窓の外を眺めながら今朝あったことを改めて考えてみる。


新って、私のこと好きなの?
……うぬぼれすぎか。


自分で自分に突っ込みを入れる。


ただどう見ても幼馴染、友達という感じには思えなかった。



「はぁ~」


「また溜息吐いてるの~?」



吐きたくて吐いてるわけじゃない。


窓の外は一向に、自然豊かな風景しか見えない。



「あ!恋?」



なつみはきらきらと目を輝かせ、私に問う。



「違うー」


「えー、つまんないのー」