小さいころからずっと好き

そっと新は未桜を見つめながら小さな声で言った。



「なつみも部屋に戻っただろうし、行かないよ」


「そっか」



また沈黙が続く。


そういえば……。


ふと小学生の時も似たようなことあったなと未桜は思い出す。



「……小学生の時もこんなことあったよね、肝試しのとき」


「あー、あの時はみぃちゃん半泣き状態だったよねー」



笑っている新の顔が見える。



「小学生の時の話でしょ!」


「うわ、怖い顔」


「うるさいなー!」



いつの間にか私たちはいつも通り話せるようになっていた。



「じゃあ、みぃちゃん覚えてる?あの日、約束したこと」


「約束……?」



約束したこと……。
あっ!



「朝日みようって話?」


「珍しく覚えてるね」