小さいころからずっと好き

しばらくすると、養護教諭の神崎先生が戻ってきて『頭抱えてどうしたの?頭痛?』
と心配されたが、『解決したんで、大丈夫です』とだけ答えた。


結局彼女は卒業までに同級生から告白されたり後輩から告白されたりしたが、
すべてお断りしていた。


本当は中学卒業後、親の出張についていくつもりだったが、無理を言って日本に残った。


小学生の卒業時には、僕のほうが小さかった身長もいつの間にか、
みぃちゃんよりも高くなっていた。



*・*・*・*・*



久世家に居候することになるなんて微塵も思っていなかった。


大きな声が部屋に響く。



「新―、朝だよ。アラームずっとなってるんだけど?」



彼女は僕と違って朝が強い。



「んー」


「遅刻するってばー!」