小さいころからずっと好き

しばらく歩き、さっきの女子たちが見えないところで手を離される。



「ごめん、勝手に彼女役にしちゃって」



普段見ることができない、シュンとする姿に笑いがこみ上げてくる。



「気にしてないから……ぷっ……くふ……」


「何笑ってんの」



耳を見ると、赤く染まっている。
照れている証拠だ。



「別に……ふふふ……!」



ずっと一緒にいたから、知っていること。


実はさっきまで、私も恥ずかしかったけれどそれは内緒にしておこう。



*・*・*・*・*



買い物を終え、夕方になった。


予約していたケーキも無事に買うことができ、家に帰る。


新には『1人で食べるの?太るよ』と言われたが、
今日だけは特別な日だから大目に見といた。



「「ただいまー」」