甘いあまい言葉に朝からのぼせそうに
なりつつも、抱き寄せられた腕の中で
その甘い余韻に浸った。
その週末は、ずっと大志さんの家で過ごし、その日の夜もまた肌を合わせて
熱を注がれ、彼の温もりを沢山感じた
2日間になった。
月曜日
いつも通りの忙しさに、午前中は
医事課は休む暇なく事務作業に追われ、
指が痛くなるほど会計算定を安田さん
とこなしていった。
『靖子さんお疲れ様です。
お昼休憩いってきますね。』
「うん‥お疲れ様です。
今のうちにゆっくり休んできて
ください。」
浜ちゃんと安田さんと、いつも午前が
終わると1日やり切ったというくらいの
脱力感に見舞われるのにももう慣れた。
桐谷さんがもしあのままいたらもう少し
ラクだったかもしれないけど、今の
この3人体制が私はとても好きだ。
プルルルル プルルルル
「あ、いいよ、出るから。
はい、元町診療所でございます。」
(『あ!やっちゃん‥‥翔いる?
陣痛が来たみたいなの‥‥ッ』)
えっ!!?
お、お、お姉ちゃん!!?
「ち、ちょっと待ってね!
課長!!お電話です!!」
『ヴッ!!や、やっちゃん!?』
ちょうどお昼休憩に行こうとしていた
課長の襟首をグッと引っ張ると、
受話器をすぐに渡してお姉ちゃんと
課長が電話で話し始めた。
お姉ちゃん、家なのかな‥‥。
しっかりはしてるけど、初めての
出産だし、不安なんじゃないかな‥‥。
『うん、うん‥分かった。
病院に電話できる?今からすぐ
帰るから翠は心配しなくていいよ。』
「課長!!お姉ちゃんは!?」
『大丈夫、今から部長に伝えて
早退するよ。やっちゃんも仕事が
終わったら病院来れる?』
「うん、うん!行くから、早く
帰ってあげて!」
何故だか不安で泣きそうになる私は、
自分のことのようにパニックに
陥ると課長が背中をトントンさすってくれた。
いつもはオドオドしてて頼りないのに、
こういう時は大人でムカつく。
でも‥‥不安で堪らない‥‥。
『何してるんですか?』
えっ?
グイっと今度は私が引っ張られると、
あの香りに包まれて慌てて上を見上げた。
「ッ!叶先生、離してください!」
綺麗な顔の眉間に皺が寄せられ
歪められると、その苛立ちの視線の先が
課長に向けられている
なりつつも、抱き寄せられた腕の中で
その甘い余韻に浸った。
その週末は、ずっと大志さんの家で過ごし、その日の夜もまた肌を合わせて
熱を注がれ、彼の温もりを沢山感じた
2日間になった。
月曜日
いつも通りの忙しさに、午前中は
医事課は休む暇なく事務作業に追われ、
指が痛くなるほど会計算定を安田さん
とこなしていった。
『靖子さんお疲れ様です。
お昼休憩いってきますね。』
「うん‥お疲れ様です。
今のうちにゆっくり休んできて
ください。」
浜ちゃんと安田さんと、いつも午前が
終わると1日やり切ったというくらいの
脱力感に見舞われるのにももう慣れた。
桐谷さんがもしあのままいたらもう少し
ラクだったかもしれないけど、今の
この3人体制が私はとても好きだ。
プルルルル プルルルル
「あ、いいよ、出るから。
はい、元町診療所でございます。」
(『あ!やっちゃん‥‥翔いる?
陣痛が来たみたいなの‥‥ッ』)
えっ!!?
お、お、お姉ちゃん!!?
「ち、ちょっと待ってね!
課長!!お電話です!!」
『ヴッ!!や、やっちゃん!?』
ちょうどお昼休憩に行こうとしていた
課長の襟首をグッと引っ張ると、
受話器をすぐに渡してお姉ちゃんと
課長が電話で話し始めた。
お姉ちゃん、家なのかな‥‥。
しっかりはしてるけど、初めての
出産だし、不安なんじゃないかな‥‥。
『うん、うん‥分かった。
病院に電話できる?今からすぐ
帰るから翠は心配しなくていいよ。』
「課長!!お姉ちゃんは!?」
『大丈夫、今から部長に伝えて
早退するよ。やっちゃんも仕事が
終わったら病院来れる?』
「うん、うん!行くから、早く
帰ってあげて!」
何故だか不安で泣きそうになる私は、
自分のことのようにパニックに
陥ると課長が背中をトントンさすってくれた。
いつもはオドオドしてて頼りないのに、
こういう時は大人でムカつく。
でも‥‥不安で堪らない‥‥。
『何してるんですか?』
えっ?
グイっと今度は私が引っ張られると、
あの香りに包まれて慌てて上を見上げた。
「ッ!叶先生、離してください!」
綺麗な顔の眉間に皺が寄せられ
歪められると、その苛立ちの視線の先が
課長に向けられている



