「おはようございます。」
『お、おはよう中原君。今朝もとても
早いね。』
そんな慌てて珈琲豆を隠さなくても
勝手に飲まないってば‥‥。
そんなに大事なら家で飲んだら
いいのに‥‥。
医事課でわざわざ早く来て飲む辺り、
奥さんにも内緒の部長の趣味なん
だろうな。
『中原君。来月から、ついにこの
診療所に新しく医師が増える
事になったんだよ。』
「えっ!?それ、ほんとですか!?」
『うん、患者さんのアンケートで、
内科の他に外科や整形外科などを
希望される声がここ数年上がって
いてね。診療所の患者さんが
増えた事で、市からの許可が降りた
んだよ。』
患者さんが増えたって‥‥。
それは叶先生のファンじゃないのか?
こんな小さな診療所なのに、隣の市の
病院よりも患者さんの来院数が
超える日が多かったということは、
なんとなく噂で耳にはしていた。
『毎日じゃないんだが、火曜日は外科、
木曜日は整形外科の医師がそれぞれ
午前中市の病院からここに来て
くださる事になったから、また
案内やシステムの説明を頼むよ。』
「わかりました。」
最初から自分でやる気はないのね?
どんな先生が来るかもまだ分からない
けれど、患者さんにとって近くで他の科も受診できる事は嬉しいと思える。
ただ、安田さんがいるものの、他の科の
レセプトや事務仕事が増えるのは
当然なことで、また暫くはバタバタ
しそうな気配に溜息が出てしまう。
『おはようございます。』
ドキッ
背後から聞こえてきた声にあからさまに
反応出来ないものの、なるべくいつも
通りにしたく、振り返り頭を下げた。
『おはようございます、先生。
医事課に見えるなんて何か
ありましたか?』
「おはようございます。」
まだ白衣は着ておらず、ワイシャツに
スラックス姿の先生が私を見ると、
口角を少し上げて笑った気がした。
そんな甘い顔されると、態度に出さない
ようにしてるのに顔が緩んでしまいそう
になる。
『特に用事はないんです。偶には
自分でコレを取りに来るべきかな?
と思いまして。』
いつもは絶対取りに来ないのに、
私の反応を面白がるように新聞を手に
取り、部長と話す姿を横目にパソコンを
立ち上げた。
土曜日はショッピングに出かけたり、
ランチをして過ごした楽しい時間を
思い出し、家に送ってくれた後も、
心配だからと暫く帰らず、キスの嵐に
体中の力が抜けるまで離して貰えな
かったのだ。
『お、おはよう中原君。今朝もとても
早いね。』
そんな慌てて珈琲豆を隠さなくても
勝手に飲まないってば‥‥。
そんなに大事なら家で飲んだら
いいのに‥‥。
医事課でわざわざ早く来て飲む辺り、
奥さんにも内緒の部長の趣味なん
だろうな。
『中原君。来月から、ついにこの
診療所に新しく医師が増える
事になったんだよ。』
「えっ!?それ、ほんとですか!?」
『うん、患者さんのアンケートで、
内科の他に外科や整形外科などを
希望される声がここ数年上がって
いてね。診療所の患者さんが
増えた事で、市からの許可が降りた
んだよ。』
患者さんが増えたって‥‥。
それは叶先生のファンじゃないのか?
こんな小さな診療所なのに、隣の市の
病院よりも患者さんの来院数が
超える日が多かったということは、
なんとなく噂で耳にはしていた。
『毎日じゃないんだが、火曜日は外科、
木曜日は整形外科の医師がそれぞれ
午前中市の病院からここに来て
くださる事になったから、また
案内やシステムの説明を頼むよ。』
「わかりました。」
最初から自分でやる気はないのね?
どんな先生が来るかもまだ分からない
けれど、患者さんにとって近くで他の科も受診できる事は嬉しいと思える。
ただ、安田さんがいるものの、他の科の
レセプトや事務仕事が増えるのは
当然なことで、また暫くはバタバタ
しそうな気配に溜息が出てしまう。
『おはようございます。』
ドキッ
背後から聞こえてきた声にあからさまに
反応出来ないものの、なるべくいつも
通りにしたく、振り返り頭を下げた。
『おはようございます、先生。
医事課に見えるなんて何か
ありましたか?』
「おはようございます。」
まだ白衣は着ておらず、ワイシャツに
スラックス姿の先生が私を見ると、
口角を少し上げて笑った気がした。
そんな甘い顔されると、態度に出さない
ようにしてるのに顔が緩んでしまいそう
になる。
『特に用事はないんです。偶には
自分でコレを取りに来るべきかな?
と思いまして。』
いつもは絶対取りに来ないのに、
私の反応を面白がるように新聞を手に
取り、部長と話す姿を横目にパソコンを
立ち上げた。
土曜日はショッピングに出かけたり、
ランチをして過ごした楽しい時間を
思い出し、家に送ってくれた後も、
心配だからと暫く帰らず、キスの嵐に
体中の力が抜けるまで離して貰えな
かったのだ。



