「き、桐谷さん、研修の件なら‥」
『違います!先生が靖子さんを見る目も
態度も他の人と違うってこと分かって
ますよね?』
いつもの可愛い表情が一変して、
別人かのような態度に固まってしまう
『私、本当に先生の事が好きなんです。
靖子さんにその気がないなら、
あんな風に接するのをやめて欲しい
ってしっかり言うべきです!!
それとも‥まさか自分が特別扱い
されて嬉しいんですか?』
特別‥扱い‥‥?
確かに先生のスキンシップは過度と
感じる事もあるけれど、それは私
だけでなく他の看護師さんやスタッフ
にも優しいし、距離感は等しい。
でも‥‥確かに好きな相手が目の前で
あんな風に女性に接するのを見ると
ツラい気持ちも分かる。
私だって過去にそう思った事が
あるから‥‥。
「桐谷さん‥私は先生のことはドクター
としか見てないよ?揶揄われたりする
事も多いけれど、先生の仕事量を
こなす姿には尊敬しかないの。
先生が来てから診療所は忙しい
なりに活気も出たし、働く人達も
明るく楽しく働いてる。それは
他でもない叶先生のおかげよ。
気持ちを伝えるのは自由だし想う
のも自由。だけど、恋愛を持ち込む
事で診療所内の雰囲気が乱れるなら
控えて欲しい。」
どう伝えるべきか迷ったけれど、
ここは職場で、ましてや今は勤務中だ。
こんな話をみんなの前ではとても
出来ないから、この場所で良かったの
かもしれない。
恋に夢中で、好きな人に振り向いて
欲しい。その気持ちを否定はしない。
人を好きになれるって素敵な事だから‥
俯く彼女の頭を撫でると、その場を
離れて医事課に一足先に戻った。
こんな状況なら、先生と同じホテル
だけは避けないといけないから、
やっぱり後でしっかり話そう。
『お疲れ様でした。』
「お疲れ様です。」
みんなが仕事を終えて帰宅するのと
同時に私もロッカールームで着替え終え
ると、診察室に向かい軽くノックをした
コンコン
「中原です。」
『どうぞ。』
医事課に鍵をかけてしまった為
診察室に廊下側からしか入れず、返事を聞いてからドアをスライドさせた
‥‥‥まだ仕事中だよね。
普段から金曜日は特に忙しいし、
事務員は増えたから退勤が18時を過ぎる日はなくなったけど、先生は1人だから大変さは変わらない。
早いところ話を済ませて帰ろう‥‥。
『違います!先生が靖子さんを見る目も
態度も他の人と違うってこと分かって
ますよね?』
いつもの可愛い表情が一変して、
別人かのような態度に固まってしまう
『私、本当に先生の事が好きなんです。
靖子さんにその気がないなら、
あんな風に接するのをやめて欲しい
ってしっかり言うべきです!!
それとも‥まさか自分が特別扱い
されて嬉しいんですか?』
特別‥扱い‥‥?
確かに先生のスキンシップは過度と
感じる事もあるけれど、それは私
だけでなく他の看護師さんやスタッフ
にも優しいし、距離感は等しい。
でも‥‥確かに好きな相手が目の前で
あんな風に女性に接するのを見ると
ツラい気持ちも分かる。
私だって過去にそう思った事が
あるから‥‥。
「桐谷さん‥私は先生のことはドクター
としか見てないよ?揶揄われたりする
事も多いけれど、先生の仕事量を
こなす姿には尊敬しかないの。
先生が来てから診療所は忙しい
なりに活気も出たし、働く人達も
明るく楽しく働いてる。それは
他でもない叶先生のおかげよ。
気持ちを伝えるのは自由だし想う
のも自由。だけど、恋愛を持ち込む
事で診療所内の雰囲気が乱れるなら
控えて欲しい。」
どう伝えるべきか迷ったけれど、
ここは職場で、ましてや今は勤務中だ。
こんな話をみんなの前ではとても
出来ないから、この場所で良かったの
かもしれない。
恋に夢中で、好きな人に振り向いて
欲しい。その気持ちを否定はしない。
人を好きになれるって素敵な事だから‥
俯く彼女の頭を撫でると、その場を
離れて医事課に一足先に戻った。
こんな状況なら、先生と同じホテル
だけは避けないといけないから、
やっぱり後でしっかり話そう。
『お疲れ様でした。』
「お疲れ様です。」
みんなが仕事を終えて帰宅するのと
同時に私もロッカールームで着替え終え
ると、診察室に向かい軽くノックをした
コンコン
「中原です。」
『どうぞ。』
医事課に鍵をかけてしまった為
診察室に廊下側からしか入れず、返事を聞いてからドアをスライドさせた
‥‥‥まだ仕事中だよね。
普段から金曜日は特に忙しいし、
事務員は増えたから退勤が18時を過ぎる日はなくなったけど、先生は1人だから大変さは変わらない。
早いところ話を済ませて帰ろう‥‥。



