***
楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。
気づけば既に夕方で、マリーはそろそろ帰ることに。
玄関から外へ出た時、マリーは見送りのリーシャに笑顔を向けた。
「今日はとっても楽しかったの!」
「ふふ、今度はマリーちゃんの家に行ってみたいな」
「マリーちゃんの家に?来てくれるの!?」
「マリーちゃんが良ければ」
「わあ!嬉しい!嬉しいの!なんだか、本当にお友達みたい……!」
「え……友達、でしょ?」
リーシャがそう言うと、マリーはピタリと動きを止めて無表情になった。
そして、恐々と口を開く。
「本当に?本当に本当に、リッちゃんはマリーちゃんのこと、お友達だと思ってくれてるの?」
「もちろん。マリーちゃんは私の大切な友達だよ」
リーシャが心に思っていた当たり前のことを告げれば、マリーは無表情から一変。
綺麗な青い瞳をキラキラさせて大袈裟な程に喜んだ。
「リッちゃん!!ありがとうなの!マリーちゃん、リッちゃんのお友達として、これからもいっぱいいっぱい頑張るわ!」
そんなに頑張らなくても、と思ったリーシャだったが、マリーがとても嬉しそうだったので、ただ何度も頷いた。


