【ボーーーーーッ ボーーーッ】
遠くの海から聴こえる汽笛の音にわたしは窓の外に目をやった あんなに遠いはずなのに汽笛は聴こえるんだって毎度思う… 海に何隻か浮かぶどの船の汽笛かはわかんないんだけど…
また、ふとしたことに気を奪われてることに気づく
わたしはなにかをしている最中でも気になることがあれば全てを持っていかれる傾向があった
『おっと、転校生、転校生っと』
教壇に視線を戻した時には既にそこに転校生は立っていた 無造作に伸びた髪 半袖のシャツから覗く浅黒い肌は活発な印象を与える 中肉中背で背もふつーなどこにでもいそうな男子… でも、なんだか既視感を感じる顔立ち まぁどこにでもいそうなフツメンだし既視感あっても不思議じゃないか、くらいに思って見てた
その間も先生は黒板に転校生の名前を書いてた
「彼の名前は『大空(おおぞら) 青(あお)』くんだ みんなよろしく頼むぞ!」
ふーん…大空 青か… おおぞら…? あお…?
わたしは転校生よりもその名前に反応していた
何度も頭の中で名前を復唱していた



