「こんな時が来るなんてね… 碧が6年生の夏に起こった出来事は碧から大切なものを奪ってしまった…」
6年生の夏… 大空くんがお昼休みに話してた時期と同じ… ママはゆっくりと話し始めた
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少しの静寂… ボー然としているわたしの耳に入ってくるのは時計の秒針の音だけだった…
ママの話しを聞き終わった時、わたしはなにもかもを思い出す
そんなわたしをママは静かに見守ってる
わたしの頭や胸の痛みや動悸は少なかった
話しの途中からずっとママがわたしの手を握ってくれてたから… わたしは落ち着いていられた
「思い出せなくても現在のわたし、これからのわたしに特に影響なかったかも知れない だってわたしの記憶が封印されたままだったら思い出そうとも思わなかっただろうから」
わたしは頭の中の整理をするために声を出してた
「だけどね、思い出してわかったこともある… ちゃんと伝えたいと思ってる ちゃんと謝らなきゃって、『青ちゃん』に…」
「ママ、ちょっと出かけてきていい? もう大丈夫だから…」
ママは優しく頷くと「行っておいで」と声をかけてくれた わたしは青ちゃんにもらったノートの切れ端をポケットから取り出し電話をかける
今、青ちゃんがどこに住んでるか知らない、もしかしたら遠いかもしれないけど あのプールの前で待ち合わせしたいと告げるために…



