痺れる愛のピースサイン


痛みから少し呼吸が乱れ出し、酸素マスクをつけられる。

すると、出産準備が徐々に行われる中、LDRのドアが開き「和花!」という声が聞こえた。

「颯生、、、」

颯生はわたしの姿を見ると、すぐにわたしのそばまで駆け付けて、助産師の小松田さんに「今の状態は?」と聞いた。

「今は子宮口8センチまで開いています。あとは破水すれば、一気に開くと思うんですけどね。」

小松田さんの言葉に颯生はわたしの手を握り締めると、「あともう少しだな。よく一人で頑張ったな。ごめんな、すぐに来れなくて。」と言った。

わたしは首を横に振ると、またきた陣痛の痛みに耐え、それと同時に颯生は腰よりも下の方をグッと押してくれた。

そして痛みの波が落ち着くと、颯生はストローを使いわたしに水分補給をさせてくれる。

それから10分後にお腹の中から風船が割れたようなパーン!という音が響き、どうやら破水したようでジャーッと生温い羊水が流れ出してきた。

「破水したな。内診してみよう。」

そこで颯生に内診してもらうと、颯生は「子宮口全開!」と言い、その言葉と共に一気に周りがバタバタと準備を始める。

颯生はわたしのそばに来てくれると、再びわたしの手を握り締め「大丈夫だからな。一緒に頑張ろう。」と言い、わたしの頭を撫でてくれた。

すると、小児科の石井先生も到着し、いよいよ出産が始まる。

「それじゃあ、和花さん。陣痛の波がきたら、いきんでみてね!」
「はい、、っ、、、」

この時の時刻は、午前6時頃。

わたしは陣痛の波が来る度に颯生に支えられながら、必死にいきんだ。