「じゃあ、、、一緒に、寝る?」
わたしが半分冗談、半分本気でそう訊いてみると、颯生は「えっ?!」と驚いていた。
まさか、わたしがそう言うなんて思わなかったのだろう。
「マジで言ってる?!俺、男だって分かってるよね?!」
「分かってるよ。でも颯生は、そんな付き合ってもいない女に手を出すような人じゃないから。」
わたしがそう言うと、颯生はソファーの背もたれに腕を乗せ、わたしの顔を覗き込むように近付くと「でも、、、好きな女が隣に寝てたら、どうなるか分からないよ?」と、颯生まで半分冗談、半分本気なような表情で訊いてきたのだ。
その言葉にドキッとしてしまうわたし。
でも、わたしは分かってる。
颯生の誠実さを。
あんなにモテるのに全くの遊びもせず、堅いくらいの誠実さで、"交際"をしていないと絶対に手は出してこない。
だって、付き合っていた当時だって、初めて手を繋いだのは付き合い始めてから一週間後、初めて抱き締められたのは付き合い始めてから一ヵ月後で、初めてのキスはそれから二週間後だったし、初めて身体を重ねたのは付き合い始めてから三ヵ月後だったんだから。
「わたしは、颯生を信じてるから。」
わたしがそう言うと、颯生は少し切なげに微笑んだ。
この距離なら、颯生の表情が分かる。
颯生は「和花には敵わないなぁ〜。」と笑うと、「でも、俺はまだ和花のことが好きだから、、、そのことだけは、覚えておいてね。」と言ったのだった。
わたしは颯生の言葉に返事はせずに微笑んで誤魔化したが、本当は言いたかった。
わたしも、、、まだ颯生が好きだよ、って。



