すると、颯生は急にハッとして「あ、そういえば、和花、眼鏡は?」と言った。
「あぁ、、、壊れちゃって。」
わたしはそう言って、ヘヘッと無理に笑った。
「壊れたって、、、てか、ほっぺ赤くない?!もしかして、暴力受けて壊れたの?!」
そう言う颯生の表情は心配と怒りが混じり合っているようで、わたしの頬に触れて「痛かっただろ。」と言ってくれた。
「大丈夫だよ。ただ、、、眼鏡がない方が大丈夫じゃない。」
「いや!どっちも大丈夫じゃないよ!警察に、」
「あ、いや!警察まではいい、、、もう関わりたくないから、、、」
わたしがそう言うと、颯生は不安そうな表情で「別れてきたの?」と訊いた。
「、、、うん。」
「そっか。和花がそう言うなら、、、でも、俺は和花に手を上げる奴が許せない。」
「、、、颯生はいつも心配してくれるよね。」
「えっ?」
「ううん、何でも無い。」
「あ、あの、和花、、、あのさ、」
と颯生が何かを言い掛けた時、ピーッピーッとお風呂が沸いた音が鳴り響いた。
「あ、風呂沸いたみたい。」
颯生はそう言うと、何か言いかけたことを無かった事にするかのように「ゆっくり入っておいで。」と優しい表情で言い、バスルームに案内してくれた。
「いってらっしゃい!」
「いってきます。」
そう言い合って、バスルームのドアを閉める。
わたしはバスルームのドアを閉めた後でドアに背をつけ思った。
颯生、さっき何て言ってくれようとしたんだろう。



