Love And Vivi.


「まぁ、話は戻るけど、俺は雄太より控えの背番号4番の紺野を出したいと思ってるんだよ。でも、結局スタメンを決めるのは監督だし、俺は所詮コーチだからな。」
「サッカー部の中でも保護者の問題とかあったりするんですね、、、」
「そうだなぁ。まぁ、人間関係というか、そうゆう問題がないところなんて無いんだろうな。」

そうこう話している内に始まっている試合。

しかし、米原主任が指示を出さなくてもキャプテンで背番号10番を背負っている健琉くんが全体を見ながら指示を出していて、米原主任が安心して任せられている意味がサッカーを全く知らなかったわたしでも分かった気がした。

そして、相手側にボールを持って行くがなかなかシュートまでに繋がらないと、米原主任は「シュートで終わらせろ!」と声を張って指示をしていた。

それから相手側からのシュートを何度か止めていたゴールキーパーを見て、わたしが「凄い。」と呟くと、米原主任は「そういえば、昴大のことは紹介してなかったな。背番号1番でゴールキーパーの昴大。あいつは、ドシッと構えてて冷静だし、最高のキーパーだよ。」と褒めちぎっていた。

その後、米原主任の弟である航くんがゴールを決め、前半戦は終わった。

前半戦が終わると米原主任とスタメンのみんなで短いミーティングを済ませ、それからすぐに後半戦が始まった。

後半戦には、米原主任の指示で右サイドバックに雄太くんではなく、紺野くんに入れ替えていた。

中学生のサッカーの試合なんて今まで見る機会がなかったから、当然初めて見たけど、何だがみんながかっこよく見えてしまった。

みんな輝いて見えて、サッカーが好きなんだなぁということが伝わってくる。

何だが、中学生のサッカーの試合を見て、元気を貰えている気持ちだった。