うう眠くなってきたっ。朝から起きて準備してたからかなぁ。校長先生のお話長いなぁ。っていけない、いけないそんな事思っちゃ。「次。生徒会挨拶。」あ、終わったみたい。すると、ざわざわしていた体育館がすっと静まった。そして、氷牙先輩や何人かの男の子が歩いてきた。先輩たちが止まった瞬間、1拍の静寂の後、「きゃああああああああああああああああ!!!!」と黄色い声が上がった。きゃっ!す、すごい声、、、「粛に。」でも、氷牙先輩のその声で、シンと静まりかえった。「こんにちは。入学式では会えなかった1年もいるので、軽く自己紹介をしておこう。俺は雨宮氷牙。クラッシュの副総長で、生徒会の副会長もしている。何かあったら声をかけてくれ。」そういった氷牙先輩の言葉に、周りの子が、「私絶声掛ける!」「それな!絶対なんにもなくても声掛けるわ〜」と言っていたが、先輩が、「なお、用もないのに声をかけた場合、」と言って真っ黒い笑みを浮かべ、「どうなるかわかってるよな?」と言うと、身の危険を察したのかたちまち黙ってしまった。そうして、今度は体育館がひんやり冷たい空気になった気がした。すると、「ちょっと氷牙さん、今6月なのにひんやりするんすけど。」「それな。」という、そっくりな声が聞こえてきた。あ、あれは、、「風雷は黙ってろ。」「「氷牙さんまだ俺らの見分けつかないんですか?」」「ああ。」「幼なじみは1目で見分けてくれたのにぃ。」「そんな超人と比べないでくれ。」え?もしかして、、、「風ちゃん雷ちゃん!?」こんな時なのに、会えたことが嬉しくて泣きそうになる。12歳のときに奥様に外に行くのは危険だからと、会うのを禁止されてからはずっとずっと会えてなかったから。でもでも、クラスは成績順って言ってたから、会えるかもしれない!そんな事をぐるぐると考えているうちに氷牙様のお話は終わったみたいで、クラスに戻る流れになった。私のクラスは、、、、「あ、編入生!」と言って来栖先生がかけてきて、「お前のクラスはファーストだ。そこの廊下をまっすぐ行って、なんかキラキラしてるところだ。まぁ、行けばわかる。」え、なんか、、、雑。「すまん!理事長から呼び出されてて、5分以内に行かなきゃ減給なんだ!」えぇ!それは大変!「なら、早く行かなくては!引き止めてごめんなさい!」そう言うと、来栖先生は驚いたような顔をして、「お前は優しいな。普通なら、こんな事になったら怒るもんだと思っていた。あ、もう行かないとHRに遅れるぞ!今日のHRの担当の副担任は時間にものすごくうるさいからな。」あ、ほんとだ!あと3分だ!「ありがとうございました!ではまたクラスで!」と私は遅れないように慌てて駆けていった。
「なるほど」と呟いていた声が、聞こえなかった。