「ん・・・」
カーテンから入り込んだ光で
目が覚めた。
制服に着替え、階段を降りる。
「おはよう。」
「美乃里、おはよう。」
ママとお兄ちゃんが、声をそろえて言う。
「今日も学校か」
「どうしたの、美乃里?
なんかあったの?」
「ううん。何もないよ」
言ってしまった一言を、
後悔しながら、笑って誤魔化した。
転校初日で、
あんな事が起きれば
誰だって学校に
行く気などにならないだろう。
あたしはまさに
その状態。
気分が乗らないまま
朝食を済ませ
制服に着替える。
「美乃里。」
「ん?」
お兄ちゃんが洗面所から
顔を出した。
「何かあれば、
いつでも頼れよ」
「ああ、でも
大丈夫。」
お兄ちゃんなりに
心配してくれているのだろう。
「心配かけちゃ、いけないな」
そう呟いて
家を出た。

