「「「「「ごちそうさまでした」」」」」

「お粗末さまでした。美味しかったかしら〜?」

「うん!めっちゃおいしかったです!」

「あら〜、お口に合って良かったわ」


今日の晩御飯はカレーライスだった。
予想当たったのすごくない!?
零逢は悔しがってたな〜あはは。
けどそんな姿も可愛い!

るんるん気分でリビングにある長いソファに座ろうとすると……


「おい」

「ん?」


誰かに声をかけられた。
誰だ?
振り返って見てみると、そこに居たのは……


「そこ、俺のとこ」


楼翔だった。


「あっ、ごめんごめん!ここ楼翔のお気に入りの場所だった?」


無言で睨んでくる楼翔。

……?
ま、とりあえずここはやめといた方がいいか。


「ほい、どーぞ」


座ろうとしていたところから少し離れ、楼翔が座ってからその隣に座った。


「……おい」

「ん?次はどうしたの?」


また睨まれた。
あんましよく思われてないのかな?


「なんでわざわざ隣に座る?」

「ん〜、なんとなく?」

「疑問形で返してくるな」


と、とっても機嫌が悪そう……。
どうしたのかな?

……あっ!もしかして……


「……ねえ、楼翔ってさ……」

「なんだ」

「……もしかして、女子嫌いだったりする……?」


だって、明らかにあたしへの態度が『嫌い』って言ってるんだもん。
これは、知ってた方がいいよね?
嫌いな人に近づかれたら、嫌だもんね。


「……そうだけど」

「わっ、やっぱり?近づいちゃってごめんね、離れるね」


どうやら当たっていたみたいで、その場から離れ、楼翔から少し距離があるところに座った。

失礼だったな……またあとで謝ろう。
でも話しかけられるの嫌かな……?

とにかく、楼翔との距離は遠い方がいいかも。

さっ、寂しいけど……。


「おい〜、楼翔。お前女子嫌いだからって、朱羅ちゃんに冷たすぎだぞ」

「そうだよ、楼翔兄さん」

「るー、らうとりゅうの言う通りだよ!」

「……ちっ。るっせえな」


兄弟たちに注意されて、めちゃくちゃ眉間にしわがよってる……。
わわっ、どうしよ〜……!?


「……戻る」

「あっ、おい楼翔!!」


蘭潤の呼びかけに、楼翔は無視して部屋に戻っていった。

これは……もう嫌われちゃったかな。
うん、まあ……仕方ないよね。


「朱羅、ごめんな。あいつ、女子嫌いなんだよ」

「うん……」

「でも、るーは悪い人ではないからね、?」

「うん、楼翔兄さんは良い人だよ」

「うん、それも分かってる……。あたしが、相手のことを何も分かろうとしてなかったから、楼翔が怒っちゃったんだよね……」


悪いこと、しちゃったな……。
とにかく……これからはあんまり話しかけないようにしよう。

そのあとは4人でテレビを見ていた。