爽やかな空に恋しました

一人になってホッと息をつく。


“そこに惹かれました”


さっきの言葉を思い出す。

惹かれるって……
さすがに誰にでも言う言葉じゃないよね?

期待してもいいのかな?




食後の紅茶まで飲み終わって、そろそろ…と帰る支度をする。

もう一度空さんと話せたらなぁと思いながら、お会計へ。

でも空さんは表に出てこなくて、お会計を終えた私はしょうがなくお店を出た。


LINEすればいいか…

そう思って歩き始めた時、背中に声が届いた。


「優花さん!」

びっくりして振り返ると、そこには空さんがいて、
私のもとに駆け寄ってきて、よかった間に合って、と呟いた。


「空さん?」

「これお土産です」

差し出された紙袋。


「え…」

「プリンが入ってます」

「いいんですか?」

「はい特別に。どうぞ」

「ありがとうございます!」


嬉しい。
“特別に”だって。


「あの、明日空いてますか」

「明日?」

「僕お休みなんです。よかったらご飯行きませんか?今度こそ」

空さんは今度こそ、と力を込めて言った。


空さんが姿を消したことで、ダメだったんだと落ち込んだ私。

でも、ダメなんかじゃなかった。


今度こそ。

今度こそ、始めるんだ。


「はいっ、行きます!」

勢いよく返事をした私に、空さんがふっと優しく笑う。


「じゃあ、また連絡します」

「はい、待ってます」


ふと上を見上げると、爽やかな青空が広がっていた。