君が笑ってくれたから

明日の同窓会に向けて準備をしていた。
 
僕にとっては大切な準備だ。
 
服装はスーツっぽいので行こう。
 
持ち物も用意しておこう。
 
こんな事言いたいな。こんな話できたらな。
 
そう思いながら準備をする。
 
同窓会の場所は、結婚式場を借りてするらしい。


「こんにちは!お名前お願いします。」

「加藤恵です」
  
受付の人が名前を聞いて確認しているみたいだ。

「はい!加藤さんですね。えーっと。はい!どうぞ、お楽しみください!先生達も来ていましたよ。」

「あ、ありがとうございます。」
 
この同窓会を1番初めに考えたのは、魅零だったらしい。
 
中学生の魅零を思い浮かべるが、こんな事を計画するなんて少し考えられないように思う。
 
中に進んでいくと、もうたくさん人が来ていた。

「あっ…」

「あ…」
 
目があった、そこには…
 
雰囲気に合ったくすみがかったピンク色のワンピースを着ていて、髪をハーフアップしている永茉だった。
 
あの時とは違う大人感が増していた。
 
その隣には、薄い黄色のワンピースを着て、髪がボブくらいになって巻き下ろししている華鈴。
 
薄い水色のワンピースを着て、長い髪はポニーテールにしている霞がいた。

「恵…来ると思った!」

「…久しぶり、永茉。」
 
7年ぶりだ。卒業したあと連絡はとっても会うことはなかった。

「元気してる?」
 
華鈴が話しかけてきた。

「まぁ。そっちは?」

「見ての通り!元気だよ!」
 
本当に元気そうだ。

「永茉ー!会いたかったぞ!」

「魅零!久しぶり!」

魅零と永茉が話している。
 
魅零の話し方や服装などはもう、厨二病を感じさせない可愛らしい大人感があった。

「久しぶりー!」

「おお!久しぶりだな。」
 
叶菜と海夢も来た。
 
あの夏祭りの時とは全く違う光景だ。