君が笑ってくれたから

スポットライトに照らされながら、
 
3人で深呼吸する。

「卒業生の皆さん!この卒業式も、もうすぐ終わろうとしています。」
 
華鈴のこの言葉も…

「卒業したくない。とか、卒業式がめんどくさい。とか、思っている人結構いると思います。」
 
霞もこの言葉も…

「そんな卒業生、同級生の皆さんに!伝えたい事があります!」
 
永茉のこの言葉も…
 
すべて、アドリブが入っている。
 
でも、ちゃんと言えてるよ。
 
聞いてくれているよ。

「それは…」
 
3人で顔を見合せて…

「「「さよならじゃなくて、またね!」」」

「「「です!」」」
 
ちゃんと揃った。

「どういう事かと言うと、もう会えないかもなんて思わないでください!いつかまた会えるから!ってことです!」
 
華鈴が笑顔で話す。

「ただそれだけだけど…たくさんの思いが入っている言葉です!」
 
永茉も頑張って話す。
 
そして、3人で息を合わせて言う。

「「「魔法の言葉なのです!」」」

「「「ご清聴ありがとうございました!」」」
 
3人でお辞儀をする。
 
自然と拍手がおこった。
 
この時、3人は誰よりも輝いていた。