策士な外交官は計画的執愛で契約妻をこの手に堕とす


伊織は千鶴の太ももに手をかけて開かせると、そのままぐっと体重をかけてくる。

「あっ、あつい……」

触れた肌や、割り入ろうとしてくるものの熱さに思わず声が上ずった。火傷しそうなほどの熱さと痛みを伴い、ゆっくりと侵入してくる。

押し開かれた部分は悲鳴を上げているけれど、唇を噛み締めてそれに耐える。そうしないと、伊織がやめてしまいそうだと思ったから。

「千鶴、息を止めないで」
「あっ、ふ、ぅ……」
「そう、上手。ゆっくりするから、無理だと思ったらすぐに教えて」

微笑む伊織の額には、じわりと汗が滲んでいる。経験のない千鶴に合わせたペースでは、きっと男性にとってもどかしいに違いない。

千鶴は痛みに耐えるように握りしめていた手を伸ばし、彼の額の汗を指先で拭った。