策士な外交官は計画的執愛で契約妻をこの手に堕とす

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「千鶴、ちょっといいか」

兄の准一から深刻そうな顔で見せられたのは、彼のスマホ画面。そこには有名なグルメサイトが表示されている。

「……え、なにこれ」
「酷いだろ。今朝見つけたんだ」

好意的なレビューが多い中、最新のレビューには【価格が高すぎる、ぼったくり】【接客が悪い】【料理の質が落ちた】などの批判的な意見が書かれていた。

これまでも絶賛レビューばかりだったわけではないけれど、比較的高評価を得ていただけに、こうした悪意に満ちた文言が並んでいると怯んでしまいそうになる。

「【客を選ぶ店に行く価値なし】なんて初めて書かれたな。このお客さんがなにを注文したかはわからないけど……」

ここ数ヶ月でいくつかの料理を任せてもらえるようになった准一は、【料理の質が落ちた】という文言がグサリと刺さったようで、ため息をついて肩を落としている。