真っ赤になりながら尋ねると、伊織もまた目元を赤くしている。情欲に濡れた眼差しに晒され、経験のない千鶴でも女性として求められているのだと理解できた。
「本当に可愛い。これから千鶴を俺だけの色に染められると思うと、ゾクゾクするな」
「伊織さん……」
「痛いことはしないから。少しずつ、俺に触れられるのに慣れて」
千鶴のペースに合わせようとしてくれる伊織の優しさにホッとして、千鶴はこくんと頷いた。すると、再び彼が唇を重ねてくる。
「まずは力を抜いて」
「は、い……」
何度も唇を重ねるたび、触れるだけの口づけから徐々に性的なものになっていく。息が苦しくて胸を喘がせると、「鼻で息をして」と伊織が教えてくれる。
「ん、んぁ……」
身体の芯がぐにゃりと溶けて、身体から力が抜けていくのがわかる。伊織に寄りかかると、彼がご褒美とばかりに髪を撫でてくれた。



