今日はあなたを困らせたい

終わった後、おじさんはタバコを吸いながら、休憩している。

こっちが未成年だって言う事は、忘れてるみたい。

「おじさん?」

「ん?」

私がタバコを見ると、慌てて灰皿に、それを押し当てた。

「ごめんごめん。さすがにタバコはまずかったね。」

私はニコッと笑う。

匂いぐらいだったら、我慢できるけど、慣れてるように見せたら、『吸ってみる?』とか、言われかねないから。


「そうだ、はい。ここに今日の分、置いて行くよ。」

おじさんは、テーブルの上に、福沢諭吉を3枚置いた。

「ありがとう。」

「また今度指名してもいい?」

私の目を覗きこんで、甘い時間を演出してくる。


「うん。おじさん、H上手かったからいいよ。」

そんな言葉に、大抵の人は喜んで帰って行く。