今日はあなたを困らせたい

「俺が毎日、補習してやる。」

「援交してるのも、知ってる生徒だっているかもしれないし。周りのみんなに、ヒソヒソ噂されるのも嫌だし。」

「そんな事、気にするな。真面目な態度を見せれば、その内言う奴なんて、いなくなる。」

「もしかしたら学校にバレて、退学ってのもあるかも。」

「俺が守るから!」

タカさんは、冷ややかな私の態度に、熱い気持ちを返してくれた。

「な?遠藤。俺がいる。俺がなんとかするから。これからの人生を、なんとか変えていこう!」

「タカさん……」

そう言うとタカさんは、私の左手を自分の右手と、繋いでくれた。

「遠藤はまだ若いんだ。人生やり直せる。こんな自分の身体を売るような事、これで終わりにしよう?」

「……うん。」


そんな言葉、ただ学校に来させる為の口実だって、分かってるのに。

私を学校に来させたいのも、自分の点数稼ぎの為だって、分かってるのに。