「……というわけで、先生の続編が正式に決まりました」

橘が爽やかな顔で言う。

「……いや、まだ描くなんて言ってないんだけど?」

「編集長が『先生ならきっと最高の作品を描いてくれるはず』って期待してましたよ」

「無茶振りがすぎるでしょ……」

「ちなみに、前作よりもさらに濃厚な描写を求めているそうです」

「はあ!??」

私は思わず立ち上がった。

「いやいや、前作ですらギリギリの攻防戦だったのに、それ以上って……」

「先生なら大丈夫ですよ」

「なんでそんな確信持って言えるの……」

「だって、前作めちゃくちゃ売れましたし」

「……それは……まあ、そうだけど……」

「それに、読者の感想もすごく好評でしたよ」