「……先生」

「……なに」

「これ、どういうことですか?」

橘が持ってるのは、今朝届いたばかりの雑誌。
そして、その表紙には――

《話題沸騰! 新進気鋭の官能漫画家・椎名先生、超特大ヒット!》

の文字。

「……いや、見たまんまだけど?」

「先生のエロ漫画、バカ売れしてるじゃないですか」

「まあ、そうね」

「いやいやいや、そんなあっさり言います??」

「事実でしょ」

「確かに、先生の漫画めっちゃエロかったですけど……まさかここまでとは……」