先生、それは取材ですか?

「先生、のぼせてません?」

「ぶふっっ!?」

湯の中で思いっきりむせた。

「っっっ!!!???」

慌てて振り向くと、そこには浴衣をはだけさせた橘が、風呂の入り口に立っていた。

「な、なんで!? なんで入ってきてんの!!??」

「え、カップルプランなんで」

「理不尽な言い訳やめろおおおお!!!!」

思わず湯をばしゃっとかけると、橘は軽く笑った。

「冗談ですよ。覗きにきただけです」

「それはそれで最低だから!!!!!」

「ははっ。でも、先生って意外と露出度高いですね」

「……なっ!?///」

言われて、自分の格好に気づいた。胸元が湯でふわっと開いてて、脚もあらわになってる。しかも湯気でなんか色っぽくなってる気が……。

(うわあああああ!!!////)

「……先生?」

「出てけえええええ!!!!!」

私は持ってた桶を全力で投げた。

橘はひらりとかわしながら、一言。

「先生、赤くなりすぎですよ?」

「うるさい!!!!!!」

顔を真っ赤にしながら、私は湯に沈んだ。