「……じゃあ、試してみます?」

「は???」

「僕が先生の彼氏だったら、どれくらい幸せになれるか、って話です」

「ちょっ、なに言って——」

言い終わる前に、橘の手がすっと私の顎にかかった。

「……なぁんて、冗談ですよ?」

「ぎゃああああああ!!!!!」

私は全力で枕を投げつけた。

「橘のバカ!!!!!!」

「冗談にしない方が良かったですか?」

「ぎゃあああああ!!!!!」

(もうだめだ……完全に詰んだ……)